【公務員試験】面接で落ちる人がやりがちなミス

今回は公務員試験 面接で落ちる人がやりがちなことというテーマでお届けしたいと思います。

これを見ている皆さん方の中には、これから初めて公務員試験の面接を受けるという方もいれば、何回か受けて面接で落ちているという方もいると思います。特にそういった方々に対してアドバイスを送りたいと思うんですけども。

やっぱり面接で落ちがちだなという方々、ありがちなミスがいくつかあるんですよ。そのうちの1つについて、今回お話をしていこうと思います。

なお、下記のYouTube動画でも解説を行っているので、併せてご視聴ください。

民間を下げている

結論から言うと、面接で落ちる人がやりがちなミス、何かというと、民間を下げてるということなんですよね。

これを見ている皆さん方は、これから新卒で就職活動しているかもしれないし、社会人として転職しようとしている方々なのかもしれないんですけども。いずれにしても、皆さん方が公務員を受けるときには、民間企業と公務員を比較した上で公務員を選ぶ。そういう形で意思決定をおそらくなさってると思うんですよ。

そういった場合、面接に入ってからも公務員と民間、どうして公務員を選んだんですか?みたいなことを聞かれるわけですよ。そのときにありがちなのが、民間を下げた上で、だから公務員を選んだんですというパターンがすごく多いんですよね。

そういう風に話すことの何が問題なの?ということなんですけども。

要するにこの場合って、公務員を選んだ理由がすごく消極的なものに映りますよね。だって「公務員がいいから」じゃなくて、「民間がダメだから公務員を選んだ」という話になっていくわけでしょ。少なくともニュアンスとしてはそういう感じになっちゃいますよね。

面接官はどう考えたって「なるほど」とはならないと思うんですよ。ということで、基本線としては民間を下げる方向で話を進めるのはNGということになってくるんですけれども。

具体的によく見かけるなというミス、パターンとして2つありますので、これを紹介していこうと思います。

①「利潤の追求」

1つ目が、「利潤の追求」に関することですね。

おそらく多くの方が、民間企業と公務員の特徴を比較した上で、民間の特徴あるいは公務員の特徴、こういうのをお話になると思うんですけども。民間の特徴として多くの受験生が挙げるものの1つに、「利潤の追求」というのが挙げられます。

これ自体は事実としては正しいと思うんですよ。民間企業は利潤を追求していく存在である、と。まったく間違ってないと思うんですね。

ただし、この事実を面接で話すときに、利潤の追求を何か悪いものかのように語っている受験生がすごく多いんです。特に、落ちている方々は。

でも、利潤の追求ってそれ自体間違ってるんですかね?ここを少し考えてみてほしいんですよ。

まず、企業が利潤を追求するときには、何かしら商品だったりサービスだったり何かのモノを作る必要がありますよね。それを作って消費者に売った上で、対価としてお金を得ていくということじゃないですか。こういう形で、まず何かしらの生産活動をする⇒そしてそれを消費者に提供する、となった場合に、消費者の欲求ってより良く満たされるわけじゃないですか。

例えばですけれども、皆さん方がある商品・サービスをほしいなと思ってるところに、企業がそれを提供してくれるということになったら、皆さん方の欲求は満たされるわけでしょ。ということは、この時点で明らかに社会にとってイイものを提供してるということは言えそうですよね。なるほど確かにそうだ、と。

その対価として、民間企業にお金が入ってきます、と。お金が入ってきたら、それって一義的にはどうなるのかというと、そこで働いている労働者に分配されていくわけでしょ。

つまり一言で言っちゃえば、労働者の稼ぎになるわけじゃないですか。その稼ぎがあるから、民間企業の人は飯食うことができるわけでしょ。どう考えたってこれ、社会的にイイことじゃないですか。

重ねて申し上げますと、企業はもっとストレートに社会貢献をしています。それは何かというと、「税金を納めてる」ということなんですよ。

企業が稼ぐ⇒一部が労働者に支払われる。でもそれだけじゃなくて、税金を行政に支払ってるわけじゃないですか。税金を納めてくれる企業がいるからこそ、様々な行政活動を公務員はできるわけでしょ。

ということを考えると、もともとの様々な行政活動の原資を作り出しているのは企業なんですよ。ものすごい間接的にではあるけれども。ということで、企業が利潤追求をしてなかったら、行政が活動を展開するための原資すら得ることができないわけですよ。

だから、民間企業の利潤追求をバカにしたり、下げる感じで話すというのは、極めてナンセンスなことなんですよね。

ちょっと余談になっちゃうんですけれども。これ、私自身が別に思いついた話でも何でもなくて。私自身は、大学・大学院と経済学という学問を勉強してたんですよね。その中では、基本線として企業の利潤追求というのは悪いこととしてまったく見なされていないんですよ。

むしろ先ほど話をしたように、民間企業の利潤追求というのは、結果として社会貢献に資する。そういったマインドセットを、私はある種経済学を学ぶ中で植え付けられていったんですよね。そういったマインドセットがあったから、私も公務員試験において様々な組織受験をしてきましたけれども、利潤追求というのを何か悪い感じで話すということは一切なかったと記憶しています。

ですから、皆さん方が面接に入ってから、民間企業の特徴の1つとして利潤の追求ということを話すこと自体はまったく問題ないんだけれども。ただしそれを話すときに、まるで利潤の追求が悪いことであるかのように、民間企業が邪悪な存在であるかのように語るのは絶対にNGです。

ということでもありますので、面接、これからリベンジをかまそうとか、これから受けていこうという方々は、特にこの点は注意してほしいと思います。

②「民間には限界」

2つ目が、「民間には限界がある」というお話ですね。

これは、民間企業にお勤めの方がよく使う表現かなと思うんですけども。「民間企業で色々なことをしていく中で、民間の限界を感じて…」みたいな。そういう論調でお話をなさる方、すごく多いんですよ。

私自身も、民間企業には限界があると思います。これはその通りだと思います。

しかしこのときに、落ちがちな人は、民間には限界があるんだけれども公務員にはまるで限界がないかのような語りぶりが結構多いんですよ。

でも、どう考えてもこれはおかしいですよね。つまり、民間企業には限界があるんだけれども、行政組織には限界ってないんですか?って話になるじゃないですか。民間だろうが行政だろうが、どんな組織にだって限界はあります。

ですから、限界云々の話をするのはまったく問題ではないんだけれども。ただし、そのときの話しぶりが「民間には限界があるから民間は悪いんだ」そういった形で話をしていくと、面接官は間違いなく違和感を抱くと思います。

あるいは面接官によっては、「でも、行政にも限界はありますよ?」「行政の限界ってどういうところにあると思いますか?」という風に、逆に変な追求とか変なツッコミを許すことにもなりかねません。

ということでもありますので、民間には限界はあるという話は事実ですし、その通りだとは思うんですけれども。だからといって、民間はダメなんだという話しぶりにならないようにぜひ気をつけてほしいと思います。

レトリックに注意

ということで、民間を下げないように注意してほしいことをご案内しましたけれども。

なんとなく皆さん方伝わったかなと思うんですけれども。すごく細かいところだなって思いませんでしたか?つまり、民間の利潤追求って話はしていいんだけれども、話しぶりとか表現とかそういう細かいところを気をつけてくださいねという話だったじゃないですか。

でも、公務員の組織を受けていくときには、こういったところ。レトリックを注意することがすごく重要なんですよ。

どうしてかというと、例えばですけれども、こういったレトリックに無頓着な方を公務員として採用してしまって、例えば市役所とかだったら窓口に立つことになるわけじゃないですか。そのときに、迂闊な話しぶりをしてしまう。そうなると当然、地域住民の方からのクレームになりかねませんよね。

あるいは一般に、行政組織は文書主義と言われますよね。文書を中心にして行政運営というのがなされている、と。「文書」って何なのかと言ったときに、言葉の集合体じゃないですか。言葉を中心に運営されてるのが行政組織なわけですよ。

その言葉の使い方に関して、明らかに問題がある人。どう考えても、採用することはちょっと難しいなという話になってしまいますよね。

ということでもありますので、私思うには、行政組織はこのあたりの言葉遣い・話しぶり、すなわちレトリックというものに民間企業以上に非常に敏感だなと私自身は感じています。

ですので、皆さん方にあっては、面接・エントリーシート・実際に話す言葉、こういったところ一挙手一投足すべてに注意してほしいと思います。

ということで、今回の動画でお伝えしたい内容は以上となります。

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筒井夢人

面接研究所を運営している筒井夢人と申します。プロ講師として、公務員試験の面接指導を長年行ってきました。なお、自身も公務員試験を受験しており、国家公務員(総合職・一般職)・県庁・特別区・横浜市・仙台市などに最終合格しています。

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